持論を垂れ流したくなったので
最近アリーナですらMTGやってないから本当にMTG関係ないよ!


最近ニコニコ漫画のアプリいれて適当に読んでるんですけど
必然的にこのジャンルを見る機会が増えたね。いやまぁそういう世流なのは知ってるけど

さて、もとはといえば二次創作の「もし~が~の世界に入り込んだら」もっと露骨にいうなら「幻想入り」がこのジャンルの源流だって言われてるし、実際自分もそうだと思うんですけど
結構ワンパターンであるとか、ご都合主義全開だとか批判の対象になりがちなこのジャンルですけど

結論としては
個人的には私このパターンのジャンル嫌いじゃないです。

理由としては「ストーリーの起を表現するのに非常に楽だから」が要点

まずファンタジーのジャンルとして「ハイ・ファンタジー」と「ロー・ファンタジー」があるわけですが
とりわけハイ・ファンタジーは書きにくい傾向にあると思ってます。理由は「世界観設定の解説がめちゃくちゃ面倒」だから
対して、ロー・ファンタジーものは非常に書きやすく、実際異世界ものが流行る以前は「俺は普通の一般人だったがその日常をぶっ壊してくる女の子のせいでファンタジーになっちゃったぜ☆」っていう典型的ローファンタジーものが主流だったと思います。メジャーなところでいうとハルヒとか。ハリーポッターもそうか
なんでそれが書きやすいかというと「主人公がわからないこと」=「読者がわからないこと」で一致しているので、世界観設定の説明とストーリー展開を同時に行えるからですね。現代社会の説明は必要ないので無駄がない

事実として、その手の巻き込まれがたのロー・ファンタジーは確実に「追加されたファンタジー分のことを何も知らない(主人公とは限らないが)」役回りがいるはず



じゃあハイ・ファンタジーでこういった説明を担う登場人物にどういう設定を盛り込めばいいかというと・・・完全にはいないんですよねその手の役割
もちろん異邦人だったり、スラムの子供だとかの「無知」枠だったり、やりようはいくらでもあるんですけど
例えば魔法が当然の世界で「わたし、魔法なんて知らないんですけど~」って人物はなかなかだせない。いや出そうと思えば出せるけど、そうすると「そういう異端者がどういう生い立ちでそうなったのか」という説明を追加する必要がある

うん、めんどくせーな!
というわけで「異世界もの」の手法が便利なんですよね
なぜなら転生前のキャラの常識は、イコール我々の常識だから。疑問に思ったらきいてくれるし、答えも教えてくれる。なんて優しいんだ
こうしてめでたく作者は「ハイ・ファンタジーの舞台設定説明」に苦戦しなくなったわけだ。こりゃ便利。


さて本題。
よく異世界テンプレがどうのっていうけど、ぶっちゃけこれ自体は非難されるべきじゃないと思うんですよねというかそういうテンプレ非難するならそれこそハリーポッターも、もっと拡張するならシャーロックホームズを源流にしただろう推理者もげふんげふん

あくまでストーリーの起承転結のうちの「起」をスムーズに行うための手法であり、まだまだ承転結が残されていてそこにこそ物語の価値や主張があるわけで

承転結までいってクソだと思うならその感想はそれはそれでいいと思うのだけど、起がテンプレだからって非難するのはよくないなー、と思うわけですよ
ちゃんとその世界と設定をどう料理したかで評価されて欲しいね
クソ不味い料理だからって材料が悪いと批判するのはどうなんだよ、ちゃんとシェフを批判しろよって内容でした

コメント

ハリー
2019年6月7日20:06

出版社が適当なラノベ風小説を持ってきて商業化しても瞬間的には売れることができることに味を占め、そこそこ人気のある(固定ファンのいる)素人小説のワナビーに声をかけまくり、売り出し中の原稿料格安漫画家を抱き合わさせて漫画化して使い捨て弾頭として粗悪品を乱発しまくった結果が今

別に内容については何も言わないけど商売としてのスタイルとしていよいよなりふり構わなくなってきたなーというのが印象

まつかさ
2019年6月7日20:08

まぁそれも間違ってないだろうと思う
でも手法自体に罪はないよね。気軽だからこそ玉石混淆にはなるが

M中
2019年6月7日23:10

 異世界探訪の源流って話になるとエンデやルイスら戦後の大作児童文学←童話、諷刺、おとぎ話の集成者←民話、説話の系譜って無限に遡れるとは思うんですが、異世界転生がハリポタ以前と決定的に違うのは現実に「還らない」点だと思います。
 「there and back again/行きて還りし物語」と名付けられた物語形式に、以前のファンタジー文学は沿っていた。何らかの未熟さや葛藤を抱えた主人公が異世界・異郷に足を踏み入れ、自分の欠落を意識し、試練を乗り越えて現実に立ち返る。仮令シリーズであってもこれは同じで、ガリバーもクルーソーも一旦は家に帰った上で次なる冒険に向かう訳です。ハリーがクドいほどダーズリー家に戻るようにね。
(僕はそこまで読んでないですが)なろう系はその方向性を取らない。「成長」と言っても教養小説で云うところの人格的陶冶ではなく、「リムルはスキル:毒耐性を手に入れた!」のようなステ上げ、チート性能を指している。

「起」こそ現実であれ、「承」を延々繰り返し「転」「結」という現実との対置を必要としない意味では、なろう系こそ現代のハイファンタジーだと思いますね。
 

まつかさ
2019年6月7日23:39

「還らない」のは確かにそうかも。回想はしても還るのは(最終目標になってる場合もあるので)出来て最後だけですね

でも「成長」に関してはモノ次第っすね。現実に直接帰らなくても、現代のトラウマを回想という形で乗り越えるのは散見するので。まぁそんな風に、ちゃんと語るのでもあれば投げっぱなしもあるし、転結ちゃんとしてるのもあります
これ自分の言葉じゃなくて受け売りなんだけど、承だけを繰り返し俺スゲーを繰り返すのは「優越感ポルノ」であって細かく考えんずにそれを楽しめよ、って言われててこれもなるほど、っておもったんですけど
そういう作品だけじゃなく、導入にだけ使っているだけなのに、承転結もみずに異世界モノだから~って批判はよくないなー、と思ってる次第ですね

あとまぁ純粋になんでこんなに流行ったのか=作りやすいからだよ!ってのも言っときたかった

pao
2019年6月8日0:14

アニメや漫画でいわば異世界から帰るものの続きがあるのが魔法騎士レイアースや聖戦士ダンバインですかね。
近年はマジックの背景世界的にも騒動に巻き込まれる→プレインズウォーク→新次元、新展開の流れが大戦で一区切り付いた様に感じます。マジックも辿っていくとTRPG、指輪物語、民間伝承と遡ることが可能ですが、指輪物語の世界観は異世界というわけではなく現実に過去にあったかもしれない世界を空想して描かれているそうです。
それを単なる妄想で終わらせずに重厚な筆致で世界のベストセラーに昇華させた著者のトールキンは凄い(感想文)。

異世界から人がやって来る話では鏡裕之大先生のブラバスターが好きです。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索